(PSVITA)ダンジョントラベラーズ2-2 -16 完走と言える程度までプレイしたので感想
基本的に前作、前々作と変わってません。なので上記の記事から変わっていることをまとめてみる。
速度至上主義
結構緩くなった?のかも…。2での異界編後にファイター系がクラウン化するまで遅すぎて置物化、というのはかなり緩和され、最遅職のヴァルキリーが両手槍を持っても許容できる範囲にはなった。両手斧ダークロードになると厳しいのかもしれないが…。
クラウン化した後の最速行動基準も引き上げられている?のか基本性能重視のユニーク装備を装備すると自己速度上昇系スキルを持っていない職は最速行動できないのでディーヴァのマーチにも最終盤での出番が生まれた。これはディーヴァの救済措置としては良い調整。
とはいえ未だ速度が最重要パラメータであることには変わりない。そういうシリーズだと割り切るしかないのだろう。
強過ぎる運要素
これは悪化している。2同様の後半になるにつれ致命的になるランダム行動順による戦闘開始はまったく行動順が読めない理不尽要素。
2-2で顕著になったのが傭兵とマモノ召喚による華麗なるステップ
※このスキルを持っていると低確率(3~7%)で敵の行動を飛ばす。
持ちの増加。これによりスナイパー(威嚇射撃で代用)、エトワール、、エロス(マモノ)、雪菜(傭兵)、という早期から編成可能なパーティで結構分の良い運ゲーができてしまう。これまでのステップ待ちの運ゲー狙いというのは現時点では勝ち目が無いけどリターンが凄いのでどうしても勝ちたい相手(1の森の秘宝入手時とか)にしかする気が沸かないぐらいに低確率だったものが、少し手ごわいかな?程度の相手まで狙っていける手軽なものになってしまった。最終手段であるべきステップ待ち戦法がこうも手軽なものになったというのはバランス面からしてどうなのだろうか?
とはいえ本編中にもマリクタウス(2戦目)の様なこれ前提の様な強ボスがいるのでそういうものとして割り切るしかないのか?1ターン目の確定行動(?)であるディスペルウイングを飛ばさないと無理ゲー過ぎて困る。
まあ分身付与アイテムでそのターンだけやり過ごせばいいだけですが。これ、目から鱗の攻略法だったね…。
魔法攻撃、というかウィッチについて
1と2では序盤専用で中盤以降は使い物にならない魔法攻撃だが2-2ではそんなことはなく最後まで使える。「本編」における最後までだが…。
そう、裏EDラスボスまでは敵のRES値がまともなので魔法禁止エリアでのボスというどうしようもない相手以外とは戦えるんです。けど肝心の隠しボスのRESが異常値なので魔法攻撃が通らず終了。あのさぁ…。
2では顕著だった後半の敵のダークブラスト
※全体に固定HPダメージ。低HPのウィッチでは意図的にHPアップの特殊効果を積まないと確定即死する。
の性能が控えめになったのでこれで即死することが少なくなったのは救い。とはいえ詠唱中のヘイト値の増加が半端無いので結局直接殴られて死ぬのですが。
BGM
新曲は雑魚戦イマイチでボス戦良好、と2とは逆な感触。ボス戦良好、とはいっても表ラスボス戦についてはこのシリーズらしくないオーケストラ調なので盛り上がらないかな。
隠しボス戦の曲がまったく熱くならないのも大問題。あんなの絶対第一形態用の前座曲だろ…、としか思えない盛り上がりの無い曲なのに本気モードになっても曲がそのままだっときのガッカリ感は凄まじい。隠しボス自体の設定上の格が2よりも下がったこともあって相乗効果で盛り下がってしまう。
とはいえ闇堕ち仲間戦と変異種マモノ戦は激アツなので十分カバー…、できているのかな?
前作のBGMも流用されているので総曲数はかなりのもの。しかしBGMセレクト機能が無いのでお気に入りの曲を聞ける範囲が少ないのが難点。続編では是非とも搭載して欲しい機能筆頭なのでなにとぞ…。
シナリオとキャラ
2-2は2のif展開、というのは基本情報なのだがまさか2-2自体でif展開に分岐してしまうと予想していなかった。表ラスボス撃破時と裏ラスボス撃破時では状況が全然違うのである。非常に綺麗に事を納めたけど根本問題に気付いていない表ED、根本問題に気付いたけどフリードが強くなり過ぎてここから話を展開させにくい裏ED。どちらも続編を作るのは結構難しい気がする。とはいえ綺麗に収まった2のEDからif展開で2-2を作れたライターの方なら上手くやってくれるでしょう。
裏ED後、フィオラは本当にどうしたらいいんだ…。これは2-3では
「神なんか必要ねぇんだよ!」
という真・闇堕ちシスター爆誕ですね(歓喜)。
なお1の11層以降と2の異界後のシナリオを担当した人は大不評の声を受け外されたようです。よかったですね。
帰還イベントが多い
拠点に帰ってきた時のイベントが尋常でなく多い。ほぼ皆無だった1から比較すればキャラゲーとして凄く良く進化した。
ダンジョン内でも全員一緒に行動
なんだこの大所帯は…、たまげたなあ。
システム上は5人+マモノ+傭兵、しかいないがシナリオ上は全員一緒に行動している。おかげでこれまではダンジョン内での会話というと主人公とボスの1体1の会話のみだったのだが2-2では仲間達も会話に加わるようになり会話内容の幅が広がった。システムとシナリオの整合性の面では疑問の残る仕様だが仲間達との冒険している感が強くなるこの仕様の方が好きなので今後もこれで頼みます。
VITAの性能限界
2-2では多少はダンジョン内のグラが綺麗になった上に召喚マモノと傭兵のデータも扱わなくてはいけなくなったのが影響してか移動中やメニュー画面での処理落ちがキツイ区間が結構ある。最新verの1.03では多少改善されたらしいが1.02以下のverでのプレイが大半だった者としては処理落ちがキツかったなー、という思い出が残った。だから速めにPS4に移行しておけば良かったのに…。もちろん2-3ではPS4に移行確定ですよね(催促)?
携帯機の選択肢が無い
※VITAの後継機は無い、スイッチは作風が合わないし多分leaf上層部が任天堂嫌い。
以上わざわざいう事でも無いですが。
マモノ召喚と傭兵
このシステム発表時から危惧していたことだが終盤になると装備効果で速度を上げれる味方キャラと違い素の速度のままのマモノと傭兵はほとんど行動できなくなる。速度至上主義なゲームなのでわかっていたことですが。なので最終的にマモノは大封印書効果重視のマリクタウスor華麗なるステップ持ちのエロスとなるし、傭兵は華麗なるステップ持ちの雪菜or威嚇射撃持ちのマルドゥーク、しか選択肢が無くなる。
中盤までは速度差がそれ程出ないのでパーティ編成の穴を埋める様な使い方も出来そうに思えるが実際はランダム行動過ぎて的確な行動は望めないのでアテにならない。回復職がいないので回復系マモノor傭兵にまかせる、なんてのは無理です。明確な目的を持たせない賑やかし要員としての活躍しかできません。
着せ替え
褒めるしかない超待望システム。雑談イベント時の整合性がおかしい?そんな些細なことを気にする人は嫌いだよ(絶縁宣言)。
ユニークスキル
前作で使いどころが無かったキャラは強化or変更され大半のキャラ(全員とは言っていない)に明確な個性が出た。素晴らしい改善点と言える。明確な個性、とは言っても特定の職では完全に無意味というのは少ないので職選びを強く強制するものではない。
そんな多くのキャラを強化してくれたユニークスキルだがジーナとリリアンには無縁だった。パーティスキル対象数の多さが真のユニークスキルと言えるジーナはまあいいとしてパーティスキルも少なく職種もスピエラー系という使う必然性の無い職種なリリアンは2-2でもっとも不遇なキャラである。シナリオ上でもいいとこ無しだったしね。
…だから店舗別特典で優遇されていたのか?
職バランス
2-2では職業限定扉が廃止されたのでいろんな職を使っておらず(特にスピエラー系)、他に深い職レビューを書いた記事も見当たらないので言及できるだけの知識が無い。よって現状では書けないですね。
なんとなく
・ダークロード
・ビショップ
・最終盤のマジックユーザー系
・クノイチ
・ミストレス
・スピエラー系
は弱いと思っているけど実際は使えるのかもしれないし。
これだけ使う気が起きなくなる職が出たのはディスペル持ちが少なすぎるのが原因でもある。絶対に必要なディスペル、
※と言っておきながら実際はディスペルではなくオーラエリミネイトなのだけど。
これを持っているのが実質1職(サムライ)だけというのはどういうことなのかと。もしオーラエリミネイトをスピエラー系全職が持っていれば相当編成に変化が生まれただろうし、ディスペル(魔法)も使用者のINTと敵のRES差に成功確率が依存しないのであれば1の時の様に使えただろう。このサムライを絶対入れなければならない、という縛りがパーティの自由度を減らしちゃうんだよね。
それとマジックユーザー系はセージは削除していいと思う。敵にかける魔法はウィッチに、味方にかける魔法はビショップに、でいいのではないか?わざわざ補助専門の職種に分けるほど補助魔法が強くないので。というかこのゲームにおける補助魔法は踊りと詩なんですよ。これがあるんだからマジックユーザー系の補助魔法って属性活性エリアでの属性付与魔法以外は凄く空気性能。
スキル並び替え不可
またもや実装されなかった。これのおかげで不要なスキルを覚えさせてしまうと選択に手間がかかるし、対象確認の1手間がかからないスキルは誤入力も多発する。2-2ではver1.03でも直されなかったスキルポイント無限入手バグで最終的には好きにスキル編成をカスタマイズできるけどそんなことよりもこちらを実装してほしかった。
職業扉廃止
1と2でこっぴどく叩かれたのを反省してか第一報のインタビューで大々的に宣伝していたのが印象深い。
…実は自分は結構好きだったりする。嫌いなのは人数制限扉なのであって職業扉は普段使わない職の使い心地を試すことになるので新しい発見があって楽しかったり。ラスボスや最強隠しボスで制限がかからなければ別にあってもいいと思うのだけど。
人数制限扉に関しては擁護する余地はありません。どうしようもないクソ要素です。まだ1のラスボス戦での恨みは忘れてないよ!なのにこちらの方はDLCダンジョンでの僅かな区画間のみとはいえ生き残ったのが謎。完全撤廃して、どうぞ。
キャラ数が少なめ
VITA 版2(36) >> 1(19) > 2-2(18) > PSP版2(16)
こうなのでPSP版2を未プレイな自分にとっては2-2が最小キャラ数となり自由度に物足りなさを感じる。1の19人と大差無いとは言え1にはスピエラー系がいない分職種別の密度が高いので体感的に2-2の方が少なく感じてしまう。
とはいえまたもやToHeart2キャラをゲスト参戦、というのはマンネリなので有料DLCで加入する傭兵達(8人)が通常キャラとして加入すればこの物足りなさは吹き飛んだだろうに。職別イラストはデフォコスの色違いでいいからなにかしらのゲストキャラが欲しかった。
それとやっぱりささら!愛佳は今回はいいです…。マジックユーザー系は最終盤では使えないし1と2で十分活躍させましたので。
闇堕ちがシナリオ上だけの要素でシステム的には無意味
発表当初は絶対に味方加入後に闇堕ち時の力を解放する様なシステムあるだろ!と予想されたけどそんなものは無かったよ!それはいいとしても着せ替えシステムにおいても闇堕ち時のコスが無いのはどうなのか。こんなの全員加入後には忘れ去られている要素だよ。せっかくサブタイトルにまでなっているのに…。
闇堕ち時のコス、最終的に配信はされたが遅すぎる。流石にこれだけの期間が空いてしまっていては発売日開始組には使い所さんは存在しない。せめてシーズンパスに含まれていればお試しでDLしてみようとも思うが、別売りでは…。
描写不足のキャラ達
メイド先生の後継として思わせぶりなことを言うも結局何者なのかわからないままなウーティス。2-3への伏線とはいえ本当に何者なのか?そもそも人間なの?メイド先生同様に魔法生物なんじゃあ…、というのは誰もが疑ってしまうのではないか?
傭兵としては戦闘回数が少なすぎてボス戦まで持っていくのに無駄な戦闘は一切許されない、と使用するのが面倒。その分加入直後では強いが最終的にはサボり行動があるので弱めな傭兵かも。最終盤で戦闘回数が10回になるがそれでは遅すぎるのだよ…。
隠しボス達の中では唯一シナリオ的に広がりがありそう
※カジノ従業員の反乱が起きる、なんて伏線はあったのだが。
なのに何も無く終わるテネレッツァ。隠しボスなのでもちろん一枚絵も無しです。この仕様ほんとやめてほしい(血涙)。
他の隠しボスとは違い元ネタもあり
当時から
金 金 金!
魔法使いとしてはずかしくないのか!
な所はあったが決して2-2での邪悪な人間ではなかった。なぜテネレッツァが闇堕ちしてしまったのか、それだけでちょっとしたお話になりそうなのだけど詳細は語られず。
それと緑髪キャラなので仲間にもなってもらいたかったですけどね。モニカと一緒に緑髪コンビを組ませたかった…。
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原作が気になったので攻略本を買ってみたりプレイ動画を見たりもしました。緑髪キャラでも主役を張れるゲームがあったなんて驚き。
裏EDのラスボスは唐突な存在ながらも何者かということは描写されているがパナギアについては何者かは謎のまま終わった。決戦後の生死も不明でゲーム中もっとも謎なキャラだと思う。
言葉通りに受け取れば裏EDラスボスの母となるがそもそもXXに母という概念が存在するのか?しかも種族が人間だし、人間がXXを産めるものなのか?
自分の推測では裏EDラスボスが己の精神安定用と敵対者への露払い用に創造した生命体、そういう設定が妥当に思えますがね。
総評
1と2から大して変わっていないけどそれらが好きだった人なら楽しめるゲーム、なのかな?あまりにも変わっていないのでいい加減飽きてきたという声も結構聞くので。そういう自分も多少はマンネリ感は覚えてきたかも。このシステムを多少の改善を行っての流用で持つのは次までかな、と。次の次は一新した物がプレイしたいですね。
とはいえVITAの最後を飾るゲームとしては大満足だった。実質このシリーズのためにvitaTVを買ったわけだがこのシリーズをプレイできて本当に良かった。